日記帳

ぼくの日記です。

就活について

 もう少しすると就活が始まります。俺は就活生と呼ばれる存在になって、その場でこれからの人生をかけて戦わないといけなくなります。しかし、就活というものが一体どのようなものなのか今のところよくわかりません。その辺の大人というのはみんなずるいなっていう風に思います。就活の何がどのように大変なのか、どの程度忙しいものなのかと聞けば、口を揃えて「とにかく厳しいものだ、地獄だ」って不安をあおるようなことしか言いません。まあそのセリフの裏側には、就活生に就活を成功させてほしいという気持ちがあるのかもしれませんが、ぶっちゃけそういうのはもうわかったんでほんとの就活の中身を教えてくれっていう感じです。こういうことを吐いているとまた「ゆとりは自分で調べることをしない」とか言われるんでしょうか。そんなことはどうでもいいんですけど。

 

 就活とはよく「自分という商品を売り込むセールスだ」ということをこの時期になると飽きるほど聞きます。就活生を商品だとして、自分を考えたとき、企業の立場になってみるとやっぱり上には上がいるし、同じお金を支払うならもちろん良質なほうがいいと思います。商品として企業がわざわざ俺を選ぶような価値を俺が持っているかと考えたら、正直あんまりないと思います。その理由は言い出すと色々あるんで省きますが。しかしこれは俺に限った話ではなく、大学生の大半には当てはまることなんじゃないでしょうか。自分には特技も長所も特にない。つまり、同じような商品ばかり並んでいるといった感じです。

 だから、同じような商品ばかり並んでいる中で選んでもらえるために、相手に自分を選ばせる必要があります。そしてその必要なものといえば、俺は話術だと思うんです。例えば詐欺師なんかは、大した効能もないような数珠を高額で買わせることができます。振り込め詐欺だって、顔も見たこともないような人からお金をだまし取ることができます。

 

 これらはすべて詐欺師の話術のみをもってしてなされることです。就活も同じだと思うんです。たとえ、同じような商品が並んでいようとも、口だけで自分を選ばせることが可能になります。だから、就活に当たっては資格をとることよりも詐欺師の話術を学ぶほうが効率がいいのではないかなと最近になって思います。それなのに、学校のほうときたら、部活、バイト、遊び、といったことばかり勧めてきました。確かに大学のような、時間のある時にしかできない経験をするというのは大切かもしれませんが、仮にそこで将来やりたいことが見つかったとしても必ずしもそれを職業に暮らしていくことができるとも限りませんし、世の中には自分の好きなことを職業としている人が少ないことから、そういったことが叶う確率のほうが少ないです。

 

 明確な夢もない中でも就活に応用が利く詐欺師の話術を勉強をするのが最も効率のいいやり方なのではないでしょうか。とはいっても話術というのは生まれ持った性格による部分が大きいと俺は今までの人生の中で思います。結局、口が上手い奴は周りの人から好かれるし大体何でも成功してしまいます。俺自身はどうなのかというと、口下手です。それもなかなか重度なほうだと思います。最近はなんとか少しは改善しましたが。

 

 俺のような口下手な人間が自分の正当性を示すためには真面目さを前面に出すしかないんですよね。かといって俺はそれすらも面倒くさく思ってしまいます。口が下手なうえに真面目に取り組むことも難しいときたら、もういったい何が俺の取り柄なのか。真面目系クズなんていう言葉がはやったのは俺みたいなのが多いからかもしれません。

 

 まあ今となってはどうしようもない話なんで思っただけです。人生をやり直したいかと聞かれたら別にそうでもありません。このままなんとなくなるようになる気がします。なるようになるなんて言ったら「就活をなめてる」なんて怒られそうですが、無駄に気張って挑むことも神経をすり減らすことにつながります。ゼミの先輩も行っていましたが、俺は自分のペースで進めていくことが大切なんだと思います。